新規客・リピート客・継続客とは?

新規客・リピート客・継続客とは?を理解し、客数、購入客あたり数量、購入頻度を上昇させるヒントを説明します。

ID-POSを商談で活用

消費財・食品・飲料メーカーの営業担当者向け

・新規客・リピート客・継続客とは?
・なぜ、新規客・リピート客・継続客を分析する必要があるのか?
・分析をする際のコツや留意点
・商談でどう活用すればよいか?

新規客・リピート客・継続客とは?

新規客・リピート客・継続客

新規客は、初めて購入したお客様のことを指し、リピート客は、2回目以上の購入客のこと(以前も購入したことがある)を指します。そして、以前は購入していたのに一定以上の期間購入がないお客様を離反客と呼びます(一定以上の期間は任意ですが、商品などの使用サイクルを勘案して、それよりも長期間で設定します)

インターネット通販における顧客分析では、サイト立ち上げ日~現在に至るまでの期間で新規かリピートかを判定することが多いのですが、ドラッグストアやスーパーマーケットなどのリアル店ID-POS分析では、過去まで遡れないことが多いので以下の考えで良いと思います。
前期間(例えば前年)未購入 → 今期間(例えば本年)購入したお客様 … 新規客と呼ぶ
今期間(例えば本年)に2回以上購入したお客様 … リピート客と呼ぶ
前期間(例えば前年)購入 → 今期間(例えば本年)購入したお客様 … 継続客と呼ぶ
前期間(例えば前年)購入 → 今期間(例えば本年)未購入のお客様 … 離反客と呼ぶ
本ページでは、こちらの考え方で説明をしていきます。

新規客・リピート客・継続客(リアル店)

さて、ここで継続客というワードを加えています。継続客とは前期間に購入+今期間にも購入しているお客様のことで、継続客がきちんと獲得できているか(獲得できていない=離反客ということ)を把握することは大変重視です。

なぜ、新規客・リピート客・継続客を分析する必要があるのか?

売上を上昇させるためには客数を増やすことが重要です。過去にカテゴリやブランドを購入していなかったお客様を新たに獲得できれば客数は増加し、逆に現在購入しているお客様が離反したら客数は減少します。つまり、客数を拡大するには新規客を多く獲得し離反客を少なくする(リピート・継続させる)必要があります。

カテゴリやブランドは新規客(もしくはリピート客・継続客)を獲得できているのか?
新規客(もしくはリピート客・継続客)を多く獲得できるカテゴリやブランドは何か?

自社ブランドが新規客(もしくはリピート客・継続客)を競合ブランドよりも多く獲得できているなら、商談で積極的にアピールをするべきです。

ちなみに売上構造図で説明すると、新規客や継続客が増えれば客数UPに繋がり、リピート客が増えれば購入客あたり購入数量や購入頻度UPに繋がります。

新規客・リピート客・継続客を売上構造図で説明

分析をする際のコツや留意点

新規率と継続率(もしくはリピート率)は、全体に占める率なのでどちらかが増えればどちらかが減ります(新規率が高ければ継続率は低く…、継続率が高ければ新規率が低い…となる)。
つまり重要なのは、購入客数そのものが増えているのか?減っているのか?であり、そのうえで客数が増えている(もしくは減っている)要因は新規客か?継続客か?を分析するということを意識しましょう。

また、実際に分析をする際には「A商品を2020年7月~9月に購入したお客様のうち、前12ヶ月間(2019年9月~2020年8月)に同商品を購入していないお客様(=新規客)は何人か?」といったデータを抽出するのですが、
その際に気をつけるべきことは、新規か否かを判定する期間(ここで言う前12ヶ月間)をどれくらいの長さに期間設定するか?です。本来なら新規か否かを判定する期間は長ければ長いほど良いのでしょうが、分析も大変になので今回の例のように「新規か否かを判定する期間は前12か月間」くらい長ければ問題ないと理解ください。

(参考情報)最低限必要な新規か否かを判定する期間の長さは、分析したいカテゴリの「購入サイクルよりも長くする」と理解してください。例えば、化粧品カテゴリの各アイテムの1人あたり年間購入頻度は平均2~3個(平均4~6か月に1個の購入)くらいなので「過去12ヶ月間」もあれば問題ないということです。
仮に、年に1個しか買われない商品で「B商品を7月~9月に購入したお客様のうち4~6月にも同商品を購入していなければ新規客」と過去3か月間で分析してもほとんどのお客様が新規客になってしまいあまり意味がありません。

商談でどう活用すればよいか?

これまでに記載した通り、新規・継続(もしくはリピート)は率だけでなく客数を示すことが重要です。また、客数が増えているのか減っているのかが分からないと正確に状況を把握できませんので過去期間との比較も示す必要があります。

上記のような過去からの推移をグラフ化するとわかりやすいです。また、同期間内であれば「年代ごと」「エリアごと」に比較すると好不調が分かりやすいです。商談では、客数トータルが増えているのか、内訳として新規客が獲得できているのか、継続客が獲得できているのかを説明しましょう。
新規客が増えているならブランド(もしくは商品)に勢いがあることをアピールし積極的な売場展開を提案し、継続客が増えているなら固定客化に貢献できるブランド(もしくは商品)であることをアピールし、推奨販売などを提案してみましょう。