これだけは理解しておきたい! ID-POS(idpos)の売上構造を理解することで、売上苦戦の要因分析と対策構築ができます
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ID-POSを商談で活用
消費財・食品・飲料メーカーの営業担当者向け
・ ID-POSの売上構造 とは?
・ 売上構造をどう活用したらいいの?
・ 客数が減少したら危険信号
・ 売上構造を踏まえた対策はどう考えればいいの?
・ どうやって商談で使えばいいの?
ID-POSの売上構造 とは?
小売業と接する機会がある方なら一度は聞いたことがあると思いますが、POS売上は、数量×単価(1個あたりの金額)で表します。
一方、ID-POSにおける売上は、客数 × 客単価(お客様1人あたりの購入金額)で表します。
![idposの売上構造](https://idpos-marketing-lab.com/wp-content/uploads/2021/02/IDPOS売上構造22-2.png)
客単価は言い換えるなら
購入客あたり購入数量(お客様1人あたりの購入数量) × 1個あたりの単価です。
さらに、購入客あたり購入数量は、
購入頻度(お客様1人あたり何回購入したか) × 1回あたり購入数量と言い換えられます。
最も重要なのが、この売上構造を理解することです。「ID-POSといえば併買分析」みたいなことを考える人もいらっしゃいますが、この売上構造が頭の中に入っていないと、データを有効活用することはできません。
売上構造をどう活用したらいいの?
例えば、あるカテゴリで以下のような売上構造だったとします。
![](https://idpos-marketing-lab.com/wp-content/uploads/2021/02/IDPOS因数数値-2.png)
売上前年比88%ですから非常に苦戦していますね。ただ「売上が悪い」と判断するのではなく、売上構造を分解してみると、パッと見て苦戦の要因は何か分かりますよね? →この場合、課題は客数です。
私が営業担当者だった頃、売上が悪いとすぐに「値引きだ!」と言い出すバイヤーがいましたが、この場合まず行うべき対策は、お客様に店に買いに来てもらう、店内のお客様に購入するきっかけを作ることです。
もし客数を増やすことが難しいのであれば、客単価を上げることを考えるべきです。
ちなみにこの状況で値引きだけをしたらどうなるか…? と考えると、まず1個あたりの単価が下落します。それによって客単価が下落します、結果として売上前年比がさらに悪くなると思われます。
このように、きちんと課題を把握して対策を講じることが売上拡大には重要です。
ここで売上要素をいくつかあげていますが、この中で一番重要なのは『客数』です。 客数=支持者ですので客数が増えているかどうかは常に意識する必要があります。
客数が減少したら危険信号
売上●●円(前年比102%) = 客数■■人(前年比90%) × 客単価▲▲円(前年比113%)
のように、客数が前年割れでも客単価が前年を上回ったことでトータルの売上も前年を上回ることがあります。「売上が前年を上回っているから順調」と思いがちですが、客数が減少すると客単価が上昇することが多々あり、実はこの状態は危険信号です。客数が減少している商品を引き続き購入してくれるお客様はよっぽど気に入っている人ですから、客単価が高いお客様であることに不思議はありません。客数が減少している状態を放置すれば更なる客数減を止めることはできず、トータルの売上も前年割れになる可能性が極めて高いです。
客数が前年割れで売上が前年を上回っている時は、至急客数拡大策を講じなければならないと理解してください。
売上構造を踏まえた対策はどう考えればいいの?
売上構造を確認して苦戦要因が明確になったら、対策を考えなければなりません。以下に代表的な対策を記載しますが、記載以外にも小売業の販売促進策は日々新しいものが登場します。 ご自身でも「この施策はどこの数値を上昇させるのに有効か」を考えてみてください。
![](https://idpos-marketing-lab.com/wp-content/uploads/2021/02/売上構造と対策簡易-2.png)
ただ何となく「××施策をやらせてください」「売場をください」では商談も上手くいきません。課題が●●だから対策として××を行いましょう(行うべきです)を商談で伝えればきっと上手くいきます。
どうやって商談で使えばいいの?
商談で使用する際には、売上構造図をそのまま示すのもありですが、複数カテゴリやブランドを比較する際には見にくくなるためオススメできません。 私は、下図のような一覧表を作成して値の高低を比較して見せるようにしています。
![](https://idpos-marketing-lab.com/wp-content/uploads/2021/02/売上構造の商談用グラフ-2.png)
このように一覧にすると、カテゴリの好不調の要因はどのブランドかが分かりやすいです。今回はブランドで比較していますが、サブカテゴリ一覧にして比較しても良いですし、性年代別やブランドライン別などの表示も可能です。