売上構造を確認して苦戦要因が明確になったら、適切な売上対策を講じる必要があります
ID-POSを商談で活用
消費財・食品・飲料メーカーの営業担当者向け
以下に小売店(インターネット通販ではないリアル店舗)で実施可能な対策を記載します。
客数を増やす
「客数を増やす」というと、ストアに来店する客数を増やすことを思い浮かべるかと思いますが、メーカーの営業担当者がまず初めに重視するべきは、店内にいるお客様に対象カテゴリ(商品)を購入してもらうことです。
ストアに来店しているのに、対象カテゴリ(商品)を購入していないお客様は多くいます。別の買い物目的とはいえ、店内にいるということは、ついで買いをしてもらうチャンスがあるということです。
小売業にとっても、「購入カテゴリ数が多いお客様ほど来店頻度・購入金額が多い」というデータがありますので、ストアの優良顧客獲得に繋がります。
■来店客数を増やす策
・新聞折込チラシ、ホームページ、SNSなどでアピールする
(話題の商品!のような…)
・季節商材は購入時期であることをアピール
(紫外線が強くなってきました→日やけ止め)
■店内にいるお客様に買ってもらう策
・店内放送、サンプリングなどでアピール
・ボーナスポイントを付与してアピール
・売場を広げる
・売場の訴求方法を見直す
・従業員による声掛けをする
購入頻度(回数)を増やす策
・レシートクーポンで次回来店時の特典を渡す
・1回購入した商品が使い切る頃にメールやハガキで再購入を促す
・継続使用することのメリットをアピールする
(使い続けるとこんなに○○ですよ!)
・正しい使用方法、適正使用量を啓蒙する
(効果が出る→満足して再購入)
1回あたり購入数量を増やす策
・関連購買を促す (いわゆる併買促進)
・まとめ買いを促す
(2個で●●円!のような バンドルやミックスマッチ)
・自分用だけでなく家族用の購入を促す
1個あたりの単価を上げる策
・高機能商品をアピールする
・大容量サイズを紹介する
ここでは、私が思い当たる販促策を挙げていますが、私が知らない販促策も多く存在するでしょうし、新たな販促策も次々と登場するでしょうから、「この販促策を実施すると、どの数値が上がるか?」を考えてみてください。
商談で重要なこと
商談でただ何となく「○○施策をやらせてください」「新商品が発売されるのでプロモーション売場をください」を提案するのではなく、現状はどこに課題があって、どの数値を高める必要があるから「○○施策をやらせてください」「売場をください」を商談で小売業に伝えることが重要です。
上記のような「売上分析~具体的な販促策の提示」の流れで商談ができれば、小売業のバイヤーも納得して協力してくれるでしょうし、バイヤーが社内会議で説明しやすいことで、店長や売場担当者も納得して取り組んでもらえることでしょう。
課題が明確で、適切な手立てが講じられていれば、販促費用の有効活用(投資対効果の向上)にも繋がります。